2015年3月23日月曜日

【予算特別委員会傍聴】おやつなし、正規職員新規採用なし、厚労省の基準に沿わなくてよし等々…すくすくスクール(学童クラブ)の方針に変更ないことを明言

江戸川区議会では、去る2/23から3/19までの間、来年度の予算について審議を行う「予算特別委員会」が開催されていました。

その中で、3/5(木)に、すくすくスクール(学童クラブ)の予算についての審議があり、傍聴に行かれた方から投稿をいただきましたので、ご紹介します。

いま、まさに保育園を3/31で卒園し、4/1からすくすくスクール学童クラブに通い始めるお子さんをお持ちのご家庭は、すくすくスクールで、これからわが子がどういった環境で過ごすのか? 関心が高い時期かと思われますので、傍聴メモをご紹介いたします。

なお投稿者の方によりますと、やり取りを手書きのメモで記録し、聞き取りづらい箇所もあったとのことで、完全に正確に再現するものではありません、とのことですが、おおよそこのようなやり取りが行われた、とのことです。

【以下、投稿です】 

■公明党・窪田議員 
すくすくスクール事業について日経デュアル(※)の記事を読んだ。
ほかの自治体も関心を持ってみている。他区はどんなところに関心を持っているのか?

(※)日経DUAL 2014年12月17日記事
 江戸川区 「おやつ問題を騒ぎ立てず、本質を見よ」 多田正見・江戸川区長
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■教育推進課長(すくすくスクール学童クラブ担当部署責任者)
これまで450以上の団体が視察に来ている。26年度だけでも28団体。

最も関心の高いのが、待機児童解消をどうやっているのか、通常学童クラブでは3年までが多いが、6年生までどうやって預かっているのか。希望者全員をどうやって受けていれているのか。クラブマネジャーやサポートセンターをどうやって組織しているのか。
全部の学校で2年という短い間に急速によくできたものだと驚かれる。

■公明党・窪田議員
厚労省のガイドラインでは1部屋に40人定員となっているが、本当にできるのか。

■教育推進課長
4月からの運用で無理して40人にしなくていいなどの動きもある。

■公明党・窪田議員
夏休みの午前中の預かり時間を、もう少し早くしてほしいという要望がある。

■教育推進課長
職員は8時半出勤のため、早く来た児童を中に入れないわけではない。柔軟に対応している。


■公明党・伊藤照子議員 
すくすくスクールは素晴らしい事業だともっと保護者に説明すべきだ。学童クラブもしっかりやっていることを宣伝すべきだ。

■多田正見江戸川区長
すくすくスクールは学童クラブのことばかり関心を持たれているが、本来は多くの大人や異年齢の人間同士が関われるすばらしい人間教育というほうに重きがある。
 
■公明党・伊藤照子議員 
いま世の中は豊かになっているが、こうした人間教育ができることについて感謝の気持ちを持ってもらえるよう、もっと宣伝すべきである。

■共産党・大橋みえ子議員
すくすくスクールは人間教育といういい面もあるが、学童クラブ機能を内包する中で問題もある。

10年前の広報に「学童クラブはますます充実します」とあるが実際は本当にそうなっているのか?かつての学童クラブは、親が働いているとはいえ、指導員、親、子どもたちがともに作り上げる行事などをやっていた。現状はどうか?

■教育推進課長
今はすくすくスクールの中に学童クラブがあるので、学童だけの特別行事はない。

■共産党・大橋みえ子議員
学童クラブの保護者会をやっていないとのことだが・・。

■教育推進課長
日々の活動の中で、現場のクラブマネジャーやサブマネジャーが保護者の声を聞いている。

■共産党・大橋みえ子議員
指導員は学童クラブ運営の要だ。指導員の配置基準は?

■教育推進課長
すくすくスクール参加児童数に合わせて決めている。
学童クラブ児童数は基準になっていない。

■共産党・大橋みえ子議員
一般の子は毎日来るとは限らない。毎日来なければならない学童クラブ児童数に合わせて、基準を設けるべきではないか。

■教育推進課長
すくすくスクール参加児童数を基準にしている。

■共産党・大橋みえ子議員
学童クラブ機能を残すというからには、指導員の配置基準を学童クラブ児童にすべきだ。

■共産党・大橋みえ子議員
指導員の研修はどのようにしているか?

■教育推進課長
子どもに対して何でもしてあげることが子どものためになるのではない、という視点を持たせている。

また否定言葉ではなく肯定言葉をできるだけ使うといったことも指導している。
研修は年に11回ほどプラスOJT。

■共産党・大橋みえ子議員
正規採用がなくなり、これから先、指導員としての専門性をどうやって維持していくのか懸念している。

■教育推進課長
非常勤の中に学童クラブ時代から続いている人もいる。
それぞれの職場でスキルアップしている。

■共産党・大橋みえ子議員
本来は正規採用を再開すべきだ。

■教育推進課長
退職者不補充の方針に変わりはない。

■共産党・大橋みえ子議員
正規採用してほしい。

■共産党・大橋みえ子議員
サポートセンターの予算基準は?

■教育推進課長
前年実績をもとに作成している。

■共産党・大橋みえ子議員
予算をもっと増やすべきだ。おやつ問題に移る。現在の学童児童数を。

■教育推進課長
2月1日現在で3,432人、4月からは、3月3日時点の登録で4,276人。

■共産党・大橋みえ子議員
4,276人もの子どもたちがひもじい思いをすることを考えてほしい。

とくに小1の子どもは3月まで保育園でおやつを食べていたのに急になくなる。本当にひどいことだ。せめて自宅からおやつを持参することをもう一度検討してほしい。

■教育推進課長
補食の提供をすることは考えていない。

■共産党・大橋みえ子議員
政府はパブリックコメントでおやつを提供すると言っているが、このことをどう思うのか?

■教育推進課長
3月はじめに出されたもので、まだ精査していない。

■共産党・大橋みえ子議員
放課後児童クラブの運営指針は、今までなかったもので今回初めて規定された。
今後細かい指針が出されることが予想される。改めておやつの復活を求める。

■青空・間宮由美議員 
学童クラブの補食について
子どもの権利条約に関わることだ。子どもの声をどう聞いているのか。

■教育推進課長
クラブマネジャー、サブマネジャーが声を拾っている。

■青空・間宮議員
子どもから声を聞いている様子は伺えない。

■えどがわ区民ひろば・滝沢泰子議員
 すくすくスクール運営予算が減額されているが、その理由は?

■教育推進課長
 (回答聞き取れず)

■えどがわ区民ひろば・滝沢泰子議員
指導員の配置基準の説明を保護者にしているのか?

■教育推進課長
とくにしていない。内規で決まっていること。

【参考注】 
全すくすくスクール73校の非常勤指導員の数
平成25年:145人
平成26年:125人
平成27年:135人

■えどがわ区民ひろば・滝沢議員
説明をせずに学童はこれまでと変わらないと言われても不透明さをぬぐえない。
指導員の配置基準は?

■教育推進課長
あくまですくすくスクール全体の児童数を基準にしている。
正規職員の退職者不補充で、非常勤は増えている。

非常勤も含めたスキルアップをしている。

■えどがわ区民ひろば・滝沢議員
指導員の配置基準は基本的で重要な問題だ。保護者への説明は必要だ。
任期付き職員の採用を求める。一定の勤務時間の確保と職員の仕事の継続性が求められる。

ほかおやつの復活、開所時間を朝8時から夜7時まで
子ども子育て支援制度は、親のニーズをもりこまなけれという趣旨だ。
すくすくスクール運営予算を平成24年度以前の予算にもどすべきだ。


いただいた投稿は以上です。

なお、ご参考としてご紹介します。
文中の「日経DUAL」の記事は、これまで江戸川区の学童保育関連で、2件、掲載されています。


「青枠」の記事は、江戸川区長・多田正見氏に対してなされたインタビュー記事で、昨年12月掲載です。多田正見江戸川区長は、おやつのことを騒ぐのでなく、すくすくスクールの「人間教育」の素晴らしさを見よ、と述べています。

「赤枠」の記事は、すくすくスクール学童クラブの複数の保護者に対してなされたインタビュー記事で、昨年8月の掲載です。すくすくスクール学童クラブでおやつがなくなり、また学童保育としてのの必要機能や質的要素が低下・消滅し、困惑する保護者らの「生の声」が掲載されています。

利用者の現状とニーズとまったく乖離した行政側の姿勢が浮き彫りになる、好対照の2つの記事となっています。

「日経DUAL」のサイトで、「すくすくスクール」で検索すると、2つの記事が出てきます。日経DUALへの会員登録が必要ですが、ご関心のある方は是非お読みいただけばと思います。


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