2015年11月25日水曜日

【ついに学童保護者に「お手紙」配布!】「持込みオヤツ説明会」、12月に江戸川区内6か所で開催!

先日の記事【すくすくスクール保護者アンケート結果発表!】おやつを「希望する」人の割合が、なんと「100%」!について、昨日でいったん締切とし、集計させていただきました。

上記記事公開以降も、続々と回答が寄せられ、現在97件

大方の回答が、
◆以前のような形式(すくすくスクールで提供)
◆3時半~4時半ごろに、
◆おやつを「希望する」

という結果となっています。

保護者の意見にも、細かい点で考え方の相違はありますが、おやつに関する保護者のニーズは、ほぼ上記3点に集約されていると言っても間違いではないでしょう。


この保護者らの声に、江戸川区は真摯に耳を傾け、誠実に応えていくか?どうか?

当事者たる江戸川区の保護者らはもちろんですが、他区の学童行政関係者、保護者、そしてメディアも注視しつつあるこの問題。いまこそ、江戸川区の学童行政の真価が問われている場面と言えます。

なおアンケートは引き続き受け付けております。

これから回答したい方は、下記のボタンからどうぞ!
 保護者アンケート回答ボタン
クリックするとアンケートフォームが開きます。

さて、いよいよ本題です。
ついに先週、学童登録保護者に、以下の手紙が配布されました。まずはご覧ください。

クリックで拡大します。

以下、全文です。



学童クラブ登録保護者各位
15教推送第744号
平成27年11月18日

< 持ち込みによる補食実施の説明会の開催について >

日頃より、江戸川区政並びにすくすくスクール事業にご理解とご協力をいただきありがとうございます。

さて、この度平成25年度に廃止した補食について、保護者の方が直接すくすくスクールに持ち込む補食の実施を平成28年度より計画しています。

つきましては、持ち込みによる補食をご希望される保護者の方を対象に、下記のとおり説明会を開催いたします。

なお、説明会は区内7か所で実施致しますので、ご都合のよい日程でご参加ください。



12月5日(土) 小松川区民館ホール / 午後7時から

12月6日(日) 鹿骨区民館ホール / 午後7時から

12月8日(火) 東部フレンドホールホール / 午後7時から

12月9日(水) 葛西区民館ホール / 午後7時から

12月10日(木) 葛西区民館ホール / 午後7時から

12月11日(金) 総合文化センター小ホール / 午後7時から
 
12月14日(月) 小岩区民館、集会室1・2 / 午後7時から

※駐車場に限りがありますので、公共交通機関等での来場をお願い申し上げます。

問い合わせ
教育委員会事務局 教育推進課 すくすくスクール係
担当○○・○○・○○
電話5662-2732



と、このように、江戸川区内6カ所で説明会を開きます、という内容となっています。

平成25年4月から「おやつ」が完全廃止され、給食から午後6時過ぎまで、親の帰りを待つ子どもたちが水道の水(今年の6月以降、麦茶提供復活)しか口にできなくなってから2年半。

何もない今の状況に比べれば、「持ち込み」前提とはいえ、大きな一歩を踏み出したと言える今回の説明会開催です。

しかしこれを受けて、私たちには様々な疑問が浮かび上がりました。


疑問1】説明会が 「平日の午後7時から」という時間設定に、“無理”があるのではないか?

今回の「当事者」は、働く親です。まして学童登録となると、勤務先から、地元江戸川区に戻るのが5時半、6時過ぎとなる親が多いでしょう。小学生だけでなく、さらに幼い下の子がいれば保育園にもお迎えに行かなくてはならないでしょう。

近くに、頼れる祖父母などはいない。父親も仕事から戻るのは遅い。あるいはシングル家庭であるなどで、仕事に家事に育児に孤軍奮闘しているであろう親の姿が、そこにあります。

小学生の子と、保育園の幼児を家に連れ帰ったら、すぐに食事の支度、宿題を見たり、話し相手になったり、その合間に洗濯物を取り込み、洗い物をし、翌日の支度をし、お風呂に入れて、寝かしつける…座る間もないほどくるくると立ち働きます。

子どもたちを寝かせるのが遅くなればなるほど、翌日の起床に関わります。江戸川区も推奨する、子どもの「早寝早起き朝ごはん」。大切です。

そんな毎日の中で、平日、しかも月曜、火曜、水曜、木曜と言った「明日も仕事」である平日の夜の7時に、子ども(たち)を連れて(夜に預ける先はない)、自宅から離れた会場の説明会に足を運ぶ気力と時間がある保護者が、果たしてどれだけいるのか?

この開催側の感覚に、当事者としては大いに疑問を抱かざるを得ません。

今回、小松川、鹿骨地区のみ、土日の開催がありますが、それ以外の地域においても、様々な事情を抱えている保護者それぞれに出席と発言の機会をと配慮し、例えば一地区においても「平日開催」と「土日開催」の2回を設けるべきと考えます。

お手紙の最後に、問い合わせ先が載っていますので、土日の開催がない地域の方は、ぜひ、すくすくスクール担当部署に要望を出してみてはいかがでしょうか?



疑問2】江戸川区全体の話なのに、なぜたった6会場の開催なのか?少なすぎるのではないか?
同内容の説明会を、全73カ所のすくすくスクール(小学校)で開催すべきではないか?


クリックで拡大します。
上記は、今回の開催場所()と、江戸川区全73箇所のすくすくスクール()の位置を表した地図です。

船堀~西葛西の間、一之江~葛西の間、また臨海~南葛西地区など、開催の空白地帯が目立ちます。


私達は、本来なら全73校のすくすくスクールで開催すべき、と考えます。

【1】で述べたように、日々仕事に育児にとせわしない保護者が、平日の夜の7時に、幼い子らを連れて、数キロ以上離れた区民館のホールに行けるでしょうか?

まして雨でも降れば、自転車の前と後ろにチビ2人を乗せて、雨合羽でずぶ濡れになりながらのお出かけとなります。乳児がいれば、もっと大変です。子どもに熱でも出されたら、もう出かけることはできなくなります。

このような日々を過ごす働く保護者の中で、果たして、今回の説明会に足が向く保護者が、どれだけいるでしょうか?

「平日開催と土日開催の2回を設けるべき」に加え、「各すくすくスクール(全73カ所の小学校)を会場とすべき」です。
それが、利用者の実情に配慮したやり方です。



疑問3】 なぜ手紙の配布は「学童登録」の保護者のみで、「すくすく登録」の保護者には配布されないのか?

今回の手紙の配布は、「学童登録」保護者のみです。

しかし学童登録はしていなくても、すくすく登録でも5時まではすくすくスクールにいられますので、実際は「就労支援」として利用されているケースは大変多くあることは、保護者の間では周知の事実です。

いま「学童登録」数は、減る傾向にあります。

「おやつ」もない、「学童クラブらしい行事」もない等々、学童保育としての機能が大いに低下しているすくすくスクール。いまや「月額4,000円」の学童登録料に「価値」を見いだせなくなった多くの保護者は、その金額に疑問を抱き、学童登録から離れ始めているのです。

結果、学童登録の人数は減っていきます。そして江戸川区はこれを、「就労支援としてのとしてのニーズがないから減っている」とみなしていますす。

しかし、実は5時までの利用なら「無料」ですから(年間500円の保険料のみ)、「すくすく登録」にしておき、就労支援目的で5時まで子どもを預けている保護者が非常に多い…という現実。


この現実に、江戸川区もそろそろ、見て見ぬふりをせずに真剣に向き合うべきでしょう。

就労支援としてのすくすくスクールのニーズは、減っているどころか、ますます高まっているのです。

ですから「すくすく登録」の保護者にも、このお知らせの手紙は配布すべきであると、私達は考えます。



疑問4】 なぜたった一枚の「お手紙」だけなのか? なぜ他の豊富な広報手段を利用しないのか?


今回の告知は、たった一枚のお手紙、それだけです。

江戸川区には、様々な広報手段があります。

・広報えどがわ
江戸川区ホームページ
江戸川区のツイッターアカウント
・区民館や健康サポートセンターなど公共施設の掲示板
・街中に設置されている江戸川区の掲示板

…等々。告知手段は豊富にあります。

区民の声、利用者の声を広く聞く姿勢があるならば、可能な限りの手段を用いて、広く告知するのが当然の姿勢です。

それをせずに、たった一枚のお手紙だけで告知とするのは、なぜでしょうか?


【疑問5】 なぜ保育園(幼稚園)保護者には告知がないのか?

今回私たちが行ったアンケートでは、保育園保護者(まだ小学生の子どもがいない保護者)からの回答も3分の1近くあり、保育園保護者の関心の高さを伺うことができました。

とくに年長児を抱える保護者にとって、来年4月1日からわが子がどのような環境で過ごすのか? これは非常に関心が高いのです。

江戸川区が今回やろうとしている「保護者の責任による補食持込み」の開始時期は、平成27年の「春休みから」であるという情報があります。

春休みから…つまり、今度の一年生からです。それこそ、現在年長児の保護者に関わってくることです。

なのになぜ、各保育園・幼稚園などに手紙を一斉配布しないのでしょうか?


【疑問6】 なぜ、おやつは元のとおり「すくすくスクール」で提供されないのか?
なぜ「保護者の責任による持込み」が、最初から前提なのか?

根本的なところです。
アンケートの結果も示している通り、保護者の大多数が、以下のように望んでいます。

◆以前のような形式(すくすくスクールで提供)
◆3時半~4時半ごろに、
◆おやつを「希望する」

なのになぜ、「持ち込み」が前提なのでしょうか。

その経緯も、ぜひ知りたいところです。説明会で質問できる方は、ぜひ質問をお願いします。


私たちの疑問は以上です。

さて、すくすくスクール管轄部署の責任者の方が、今年8月の江戸川区議会・文教委員会で、次のように発言されています。

「今後はサブマネージャー、これは職員になりますけども、現場の職員とも話し合いをし、現状を把握した上で、また保護者の声も集めながら、どのような形で実施をしていくかについて丁寧にやっていきたいと考えております。」

「保護者の声も集めながら」…このたび開催される説明会が、決して「江戸川区からの一方的な説明」だけに終わることなく、きちんと保護者の声に耳を傾け、それに対して誠実に対応し、フィードバックされる場となることを、願ってやみません。

ご参加予定の皆様にお願いです。参加後は、江戸川区との質疑応答の内容を、ぜひ当会にお寄せください。

本件、引き続き続報します。今後ともご注目のほど、よろしくお願いします。

2015年11月17日火曜日

【すくすくスクール保護者アンケート結果発表!】おやつを「希望する」人の割合が、なんと「100%」!

お待たせしました。

先日の記事「2015年11月4日 【緊急保護者アンケート実施!】すくすくスクールに「おやつ」復活するかもしれない?!」について、昨日でいったん締切とし、集計させていただきました。

その結果を、公表させていただきます。


<保護者アンケート実施概要>

■実施期間 
2015年11/2(月)~11/16(月) 
※11/16(月)以降も回答は受け付けていますので、集計値は今後増える可能性があります。


これから回答したい方は、下記のボタンからどうぞ!
 保護者アンケート回答ボタン
クリックするとアンケートフォームが開きます。

■告知方法
①Web(ブログ、Facebook、Twiter等で呼びかけ)
②チラシ配布、口コミ
 
■回答方法
①Web上の回答フォームから入力・送信
②手書きで回答

<アンケート内容>

【質問1】すくすくスクールで、補食(おやつ)の実施を希望しますか?

【質問2】「希望する」方に伺います。おやつの時間は、何時ぐらいを希望しますか?

【質問3】「希望する」方に伺います。おやつの提供形式は、どのような形を希望しますか?

【質問4】そのほか、すくすくスクールについてご意見、ご要望があれば自由にお書きください。

【質問5】お子さんからの意見もあれば、ご記入ください。

※上記のほか、回答者の属性として「小学生の保護者か未就学児の保護者か」「在校または通う予定の小学校名」「お名前」「メールアドレス」を記入いただいています(任意回答)。


<結果>
(2015.11/16現在)

今回、回答数は 79通となりました。

また江戸川区内全73小学校のうち、34校の保護者から回答がありました。(在校または入学予定)

わずか2週間と言う短期間での実施、しかも本ブログやTwitter等での告知のほかは、保護者同士の口コミやメール、LINEといった、非常にミニマムな告知手段しかない私達ですが、ふたを開けてみれば、北は小岩から南は葛西・臨海まで、東は篠崎から西は小松川までと、江戸川区内の広範囲の小学校の保護者の方から、回答をいただくことができました。

ご協力、本当にありがとうございました。


回答者の属性は、下記のとおりです。
①小学生の子どもがいる保護者  28件
②未就学児の子どもがいる保護者 32件
③上記の両方がいる保護者    16件
④その他(OB保護者、祖父母等) 3件

さて、いよいよ結果です。


【質問1】すくすくスクールで、補食(おやつ)の実施を希望しますか? 

希望する … 79件
希望しない … 0件
その他 … 0件




以上のように、全員がすくすくスクールでのおやつを「希望する」と言う結果になりました。

【質問2】「希望する」方に伺います。おやつの時間は、何時ぐらいを希望しますか?

3時~4時ごろ … 73件
4時半ごろ … 4件
5時ごろ … 2件

「3時~4時ごろ」と言うのが、圧倒的な結果となりました。
以前のすくすくスクールで実施していた「5時すぎ」は、やはり「夕飯に響く」とのことで希望する方は2件にとどまりました。

小学校では、5時間授業が終わるのが2:30頃、6時間授業が終わるのが3:20頃です。5時間授業が多い1~2年生と、6時間授業も増えてくる3~4年生で対応時間も異なってきますが、6時間目を終えた子どもたちが合流して一斉に「いただきます」ができることを考えると、3時半過ぎから4時ごろ、というのが、程よい時間帯なのかもしれません。

以下、いただいたコメントです。

「5時以降では、夕飯にも響くので困る」

「以前は、すくすくの生徒が下校する5時頃の補食だったので、夕食時間に近く、不都合でした。一般的におやつを食べる時間、3時半年頃を希望します」

「3時にすくすくに来ている場合は3時、高学年などでそれを過ぎる場合は4時までに済ませる、感じでどうでしょう」

「3時半ごろ。6時までいる学童の子達の補食にちょうどいい時間だと思う」

「やはり、おやつは共働きの家庭で家でおやつを食べに帰れない子供の事を考えて、6時まで学校にいなければならないような子供に向けて考えてたい」

「学童を利用する層の家庭環境からすると、夕食の時間帯が19時頃になることも多いと考えられる。そうなると、一般的ないわゆるおやつの時間である15時ではやや早く、逆に16時よりも遅いと夕食に影響が出ることも想定される。こうしたことから、16時前後が妥当だと考える」

「3時半ごろ。保育園でもそのくらいだったので。夕飯に支障のない時間であげるのがよいと思います」

「ウチの息子(小2)は 家に帰ってきたとたん、お腹空いた!とか 言うタイプなので 3じ半頃までに あると嬉しいです」

「3時か3時半ごろ。高学年の子も揃う頃にみんなで一緒に出して欲しいです」

「保育園であったおやつが、小学生になったとたん、無くなり。お腹を空かせた子供が、お腹が空いているのにどうしておやつが出ないの?家に帰りたいと言うのを、なだめながら仕事をしています。区外に勤務している関係で、まさか自分の住む江戸川区におやつが無いとはさらさら考えていませんでした」


【質問3】「希望する」方に伺います。おやつの提供形式は、どのような形を希望しますか?

以前のような形式(※)で … 57件
※保護者が費用を負担。すくすくスクールで提供
子どもが毎日持参 … 13件
親が週末などに持ち込み … 1件
その他 … 6件

「費用を保護者が負担し、すくすくスクールで提供してほしい」と言うのが、圧倒的な結果となりました。

以前のような形式を希望する理由の一つに、今回、江戸川区が提示している「保護者の責任による補食持込み」は、様々な問題・課題をはらんでいることが挙げられます。
その理由は、寄せられたコメントに多く指摘されていました。

「全国の学童保育でなされている方法を参考にしてほしい。毎月おやつ代を支払い、みんなで同じおやつを、または季節や行事にあったおやつを提供してほしい」

「補食代を別途支払い提供を希望したい。お菓子ではなくお握りやお団子などを希望します」

「補食代を払うので、スクール側で提供していただきたいです。個々で持っていくのも良いと思いますが、人によって量が違ってくると思いますし、統一するのも難しいかと思います。 また、個々で持っていくことにすると、規定の時間以外にもこっそり食べる子が出てきたり、おやつ交換などを知らぬ間にしたことでのトラブルなど、数々のリスクが目に浮かびます。 アレルギー児がいた場合の対応が大変かと思いますが、低学年のうちは特に、羽を伸ばしたくなりやすいこともありますので、おやつの様に全員で行う活動がある際は、出来る限り全体で統一されたものにするようにしていただきたいです」

「補食代を支払い用意してもらいたい。 いろんなお菓子を持ち寄ることで、こども同士が分け与えたりしてしまい十分な摂取が困難になりそう

持参だと個人差が出るので、以前のように補食代を支払う形式が良いと思います」

「補食代を支払ってすくすくスクールで提供してほしい。 持参にすると(各自の品が異なるので)こどもがあげたりもらったりをすることになり、トラブルになる可能性があるから。(あげたのにお返しがないとか、アレルギーのものをたべたとか、食中毒になったなど)

「持参だと、管理する側も持たせる側も確認など負担になるし、個人差も出てしまうので、補食代支払い提供して欲しい」

「親が補食代を払ってスクスクがおやつを提供する。皆んなで同じモノを食べた方がケンカにならなくてよいと思います。同意が得られないご家庭だけ、家から持参すれば良い」

「(持参だと)食材により衛生面や食べ物が悪くなっていても、子どもはわからず食べてしまうなどの心配がありますまた家庭により、おやつの内容に格差が出ます。子どもたちには平等に食の質を与えるべきだと思いますので、各家庭から持ち寄りは多くの課題を要します。以前のように、補食代を支払ってすくすくスクールで提供していただきたい。この方が一番安心できます。ただしおなかを満たす的なスナック菓子を5時ごろ出す等は反対です。栄養と子どもの成長のことを第一に考えて、良質の「おやつ」を適切な時間(3時半ごろ)に提供していただくことを強く希望します」

「できれば、補食代を払って、以前のようにみんなで同じ物が食べられたらいいと思う。(すくすくスクールで提供、もしくは業者委託もあり!?) 

「持参にすると、親の良識にゆだねる形になるし、持ってこない子、持ってこられない子が出るなど様々な問題が出るのではないか?お友達とオヤツ交換が始まったり、取った取られたなどの問題も出る。 学童クラブ時代のように、親が費用を負担し、すくすくスクールで一括で提供してほしい。他の自治体の学童クラブをよく研究してほしい」

「以前のようにすくすくスクールで提供してほしい。なぜなら、子ども同士、何をもってきたなど張り合ったりしそうなので。 また、夏場など鮮度低下も気になるため。 でも、出来ないなら、毎日補食をもって行く形でもよい」

「補食代を支払って、すくすく提供を希望。 毎日おやつを持って行くようになると、すくすく以外の学校休み時間に交換したり食べたり等の学校生活での乱れが少しづつ出てくるのではないか?」

「補食代を支払ってすくすくスクールで提供していただくのが一番ですが、衛生的かつ公平に(各自持参する際)みんなが食べられることがいいなと思います。持ってくることを忘れたり、栄養的にかたよったりしそうなので、すくすくスクールで提供していただけると安心です

「一番の希望は補食代を払ってスクールで提供いただくこと。 ただし、スナック菓子ばかりだと虫歯の心配もあるので、内容次第では週に一度親がスクールに預ける形をとりたいです。 場合によってはスクールに通わせる親が交代でおやつの買い出しをしてもいいと思っています。 そのくらい、おやつの質は大事です。 またおやつと同様に麦茶の提供を希望します。夏場は水筒のお茶だけでも足りない時があると思います。 補食代が値上がりしても構いません」

「以前のように補食代を支払って、すくすくスクールで提供するのが理想ではと思います。 どうしても、すくすくで補食の提供が出来ないのであれば、補食を持参するくらいは、仕方がないと思います。そのくらいは区も譲歩すべきではないかと思います」

このように、「保護者の責任による持込み」は数多くの課題・問題を抱えおり、現実的な実現の形が見えにくいものになっています。

今回の江戸川区の提案どおり「あくまで保護者責任による持込み」案だけの検討では、相当慎重な議論を繰り返さないと、いずれ、「持ち込みはおやつの用意が面倒だ」「いろいろ問題が多いから、うちはなくていい」など、「おやつはなくていい」という保護者も出ることが予想されます。

やはり、廃止前の元々の提供方法…すなわち、希望する保護者が実費を支払い、すくすくスクール(学童クラブ)で同じものを提供する、という形が、子どもたちのおなかを満たすには、最善の方法でしょう。実際、全国の多くの学童クラブでは、昔からこの方式を採用しています。


また、「持参」と回答したからは、次のような案をいただきました。

「おやつ袋(体操着袋のようなもの)を各々用意して、毎日おやつを持参し、朝からおやつの時間までは学校もしくはすくすくスクールで預かってもらうのがいいと思う。 その場合、遠足のように一定の金額もしくは量についてのルールは設けるべき」


補食代払っても子供が食べないで残飯が出てしまうことが問題の一つとしてあげられているのなら、子供が食べられるものを保護者の責任で持たせる。
お菓子類では、結局すぐにお腹減るだろうし栄養面でも心配なので、おにぎり、パンなどに限定してもいいと思う。

何も無いよりマシ」




そして、「その他」の回答には、下記のような案もいただきました。



例で挙がっている3つどれでも構いません。 保護者とすくすくの契約でなく、保護者と外部給食業者との契約でもいいです。ヤクルトおばさんみたいなイメージで地域のつながり活性化にならないかしら」


【質問4】そのほか、すくすくスクールについてご意見、ご要望があれば自由にお書きください。

上記の質問についても、ほとんどの方がたくさんのご意見を書いてくださいました。

こちらも早急に公表したいのですが、今回は「おやつ」に絞ってお伝えしたく、割愛させていただきます。今少しお待ちください。


【質問5】すくすくスクールについて、おやつについて、こどものいけん

今回、お子さんの意見もいただきました。保護者以上の、まさに「当事者」からの声です。

「おやつが欲しい。もうちょっと静かなほうがいい。集中できる環境がいい」

「とても楽しいです」

「おやつがないなんて、いやにきまってるじゃん。そんなところで、18じまで、まいにちすごすなんてたえられないよ。だれがおやつナシなんてきめたの?ひどすぎる。きめたひとは、いじわるなひとだね」

「夕方はとてもお腹が空きます。すくすくでの補食はとても楽しみでした」

「今は保育園の年長です。来年小学校に行くのを楽しみにしています。今は毎日保育園でおやつを食べています。両親が働いているから、学童に行くけどおやつが出ないと聞いて、心配しています」

「教室(すくすくスクールホームルーム)が狭くて、落ち着いて勉強が出来ない」

「違う学年の子とも遊べて楽しい」

「レゴをふやしてください」

「もっとたくさんのイベントがあったらいいです」

「おやつがないのは、嫌です。 すくすくでおやつが食べられると良いのに」

「楽しい。6時までいたい」

「おやつを持って行きたい。友達とゲームで遊びたい」

「カレーパーティーとかまたやりたい」

「うんていを頑張ってやったあとは、お腹が空くので、なにか食べたいです」

「こどもがおおくてせまい」(1年生)

「男の先生もいて欲しい(若い人)。サッカーを一緒にやりたいから。おやつがあったほうがいい。おなかがすくから。外で遊んだあとにたべたい(4年生)」

「おやつはおちついたところで食べたい。ワサワサしているところでなら食べたくない。おやつはメニューによって「今日は食べる。食べない」を自分で選んで決められたらうれしい」

「シルバニアの人形と家が古いので、新しいのに変えて欲しい」

「校庭利用時間を延ばしてほしい。特に冬は短くなり、遊ぶ時間がほとんどない」

「テーブルが足りない。遅くいくと、テーブルが満席で、お絵かきしたくても入れずにできない。すくすく利用子ども数に対して、すくすくの遊べる場が狭すぎる。きゅうくつ。」(1年生)

「夕ごはんまでが長すぎて、お腹がへるし疲れる」

以上、すべてをご紹介しきれていませんが、まずは結果を皆様にお伝えしたく、取り急ぎ公表いたしました。

この生の声を、江戸川区はどう受け止め、どう応えるのか?

私達江戸川区民は、粛々と成り行きを見守っていきましょう。

すべては、子どもたちの幸せな育ちのために。親も、行政も、「大人の事情」はさておき、子どもを真ん中に据えて、前向きな議論を重ねていければと思います。

本件は、引き続き当ブログでお知らせして参ります。何卒よろしくお願いいたします。

~ お願い ~
本アンケートの内容・結果等の情報は、すべて「えどがわ学童保育フォーラム」に所属します。資料として内容を引用・利用する際は、必ず事前にメールにてご連絡ください。無断引用・転載・改変等はなさらないよう、重ねてお願い申し上げます。


2015年11月4日水曜日

【緊急保護者アンケート実施!】すくすくスクールに「おやつ」復活するかもしれない?!


久しぶりの更新となりました。

さて前々回の記事(本年7月)、【「持ち込みオヤツ」議論が江戸川区議会で進行中!】夏休みには間に合わない…けど今こそ利用者の生の声を江戸川区に伝えましょう!」にて、6/30の江戸川区議会・文教委員会の傍聴メモをご紹介。いま江戸川区議会で、「すくすくスクール」への「保護者の責任による補食持込み」が議論されていることをお伝えしました。

この件は、現在も江戸川区議会で進行しています。

8/4の文教委員会では、すくすくスクール担当部署である「教育推進課」の責任者の方が、次のような発言をしています。

■江戸川区議会ホームページ「会議録」より抜粋
2015/8/30 文教委員会での教育推進課長発言

今現在、現場のクラブマネージャーさんとの意見交換を行っております。これは、年度当初から予定していたものですけど、先週から各ブロックごとに意見交換を行っています。

その中で、皆さんのクラブマネージャーさんの声をいただいているところです。

今後はサブマネージャー、これは職員になりますけども、現場の職員とも話し合いをし、現状を把握した上で、また保護者の声も集めながら、どのような形で実施をしていくかについて丁寧にやっていきたいと考えております。


ここに、「保護者の声も集めながら」と、あります。

実は私たちえどがわ学童保育フォーラムの保護者らは、6月の「保護者の責任による補食持込み」が俎上に上っているという情報をキャッチしてから、早々にすくすくスクール担当部署「教育推進課」に対して、この件に関する保護者と区側の懇談会、意見交換会を開催していただきたい旨、数回、依頼をしていました。

しかし、私たち保護者からの「意見を聴く機会を作ってほしい」という希望は、却下されました


もう一度、教育推進課長の発言を見直してみましょう。

「保護者の声も集めながら、
どのような形で実施をしていくかについて
丁寧にやっていきたいと考えております。」

この発言のとおり、私たち保護者の声を、集めてもらえる日が、来るのでしょうか? 

江戸川区の広報誌やホームページに、区民の意見を求めるお知らせなどが、いつか載るのでしょうか?

その時期も、方法も、本日時点ではまったく詳(つまび)らかではありません。

そこで私たちは、まず自分たちで「声」を集め、発信することにしました。

\★緊急保護者アンケート実施!★/
すくすくスクールで

「おやつ」が復活するかもしれない!?

保護者の意見を、江戸川区に伝えよう!


保護者アンケートフォームへ
クリックすると「回答フォーム」が開きます。

■「紙」のアンケートもご用意しました。
Webで回答できない、しにくい方は、こちらをご利用ください。3枚一組です。
ご自由にダウンロード、配布なさってください(PDF)。

アンケートの回答送信方法は、2枚目に記載しております。



上記は、こちら または こちら から
ダウンロードできます。



■お知り合いに勧めていただけるよう
 「チラシ」もご用意しました。
1枚ものです。今回の簡単な主旨と、webでの回答方法をご案内しています。




上記は、こちら からダウンロードできます。

印刷、配布は自由です。


★ダウンロードができない、PDFが開けない方は、メール添付でお送りします。
edogawa.gakudo.hoiku.folum@gmail.com まで


アンケートでお伺いしているのは、今回の主題「おやつ」についてです。

が、それに加えて、就労家庭の子どもが放課後を過ごす場所としての「すくすくスクール」全般についても、自由にご意見をお願いしております。


また、今回「こどもアンケート」も実施いたします。

本件の当事者は、私たちすくすくスクールの児童保護者ではありますが、真の当事者、それは子どもたちです

言葉つたない低学年のお子さんから、自分の意見をしっかりと述べることができる高学年のお子さん、そしてかつてすくすくスクール(あるいはそれ以前の江戸川区の「学童クラブ」)を利用していた中学生以上のお子さんまで、ご意見をお寄せいただきたいと考えています。


私たち「えどがわ学童保育フォーラム」の保護者一同は、いただいたご回答を何らかの形で、江戸川区に伝えて参ります。

保護者の皆様のご協力を、どうかよろしくお願いいたします!

希望期限は、11/13(金)です。

とりまとめの関係上、〆切を上記期日とさせていただきますが、期日を過ぎてもOKです遠慮なく、どしどしお寄せください!


では最後に、アンケートの主旨(紙のアンケートの1枚目です)を、全文、ご紹介します。
是非ご一読ください。


「おやつ」に関する緊急保護者アンケート

~主旨全文~


平成24年度の区内某小学校の実際の補食メニュー
【参考】
平成24年度の区内某小学校の
実際の補食メニュー
(クリックで拡大します)
すくすくに「おやつ」がなくなって2年半。

「おやつのある時代を知らない」という保護者も増え、毎日5時、6時まですくすくで過ごす子どもたちが、すきっ腹を抱えて帰宅する姿も、すっかり「当たり前」の光景になりました。

そう、江戸川区は東京23区で唯一の、そして全国でも非常に珍しい「おやつ無き学童クラブを持つ自治体」です。

「おやつ」がなくなったのは、平成25年4月。江戸川区議会で「補食事業の廃止」が決定。それまで希望する家庭は月額1,700円の「補食代」を支払い、5時過ぎに指導員さんが軽食(学校により内容は様々)を出してくれました。

めいっぱい遊んでクタクタの子どもたちが、お友達とワイワイ会話しながら口にする小さなオニギリやおせんべいは、働く親の帰りを待つ子どもたちの心も体も、あたたかく満たしてくれるものでした。

当時の、江戸川区教育員会の「補食廃止通知」
【参考】
江戸川区教育員会の「補食廃止通知」
(クリックで拡大します)

実はもっと前…平成16年頃まで…おやつは3時~4時頃でした。おやつが5時というのは、普通の親なら「遅い」と感じます。夕飯に響く等の理由で、「5時過ぎなら要らない」と考える親も多いでしょう。何故おやつが5時過ぎになったのか?

そのきっかけは、平成16年に江戸川区が従来の「学童クラブ」を廃止し、「すくすくスクール」という「全児童対策事業」を導入したことに由来します。これを境に、様々な「大人の事情」が登場し、「学童クラブ」時代は3時半など適正な時間だったものが年々後ろにずらされ、ついには5時以降になっていったのです。

そして平成25年4月、ついに補食廃止。
このとき反対する保護者らが声を上げ、区議会に対して署名や補食復活の陳情を提出、今日まで活動を続けています。
⇒【参考】江戸川区・学童補食の継続を願う会 2013年2月5日記事 

web上での情報発信によりメディアが注目し、新聞やテレビに取り上げられたことで、さらに情報は拡散。賛同する保護者らが次々とつながり、「おやつ復活を!」という世論を形づくってきました。しかしおやつ復活を願う保護者らからの多数の陳情も、江戸川区議会はすべて「不採択」として来ました。
【参考】平成25年年10月「AERA」すくすくスクールの「おやつナシ」掲載
【参考】平成26年8月25日:日経DUAL掲載
学童におやつはいらない? 「住民のニーズ」とは
江戸川区学童おやつ廃止問題が問いかけるもの(1)

【参考】平成25年11月23日放映:TBS「NEWS23」
「指導員もスペースも足りていない」と報道される、すし詰めのすくすくスクールの様子
(画像クリックでTBSのサイトに移動し、動画がご覧いただけます)



ところが今年6月、風向きが変わりました。

江戸川区教育委員会が「保護者の責任による補食持ち込み(注:あくまで「持ち込み」です)」を実現する方向で動き出したのです。

いま区議会で本件が議論されおり、区役所のすくすくスクール担当課は「保護者の責任による補食持ち込み」を、どのような形で行うか、すくすくの指導員や「クラブマネージャー(地域のボランティア)」や「サブマネージャー」から、意見を集めているようなのです。
【参考】江戸川区議会サイト
本年8月30日・文教委員会ですくすくスクール担当部署責任者が
補食の持ち込みについて「保護者の意見を集めている」と発言
(クリックで江戸川区議会サイトに移動します。検索ワード「補食」で検索してください)

議論されているのはあくまで「保護者責任による持ち込み」であり、従来のような提供方法でないにせよ、おやつ完全廃止の状態が2年半続いたのですから、これは朗報です。

しかし驚いたことに、肝心の保護者にこの告知がないのです。

区の広報でも、目にしません。まして保護者の意見を聞こうとする様子も、全く見受けられません。

私たちは本年9月、保護者がどのような形で望んでいるか伝えるべく、すくすくスクール担当課に「意見を伝える機会(懇談会)を設けて欲しい」という要望を再三提出しましたが、回答はありません。

このように当事者不在で物事が進められいてる状況下では、「保護者の責任による補食持ち込み」が「形式上」は実現しても、利用者ニーズに即したものではなかったり、忙しい勤労家庭には、とても実現不可能な内容になる可能性もはらんでいるのです。

そこで私たちは、本件の当事者である、すくすく利用児童の保護者、また今後利用予定の保育園等の児童保護者にアンケートをお願いすることにしました。学童クラブ登録・すくすく登録は問いません。

またおやつだけでなく、子どもたちが働く親の帰りを待つ場所としての「すくすくスクール」という場所について、意見や疑問、要望があれば、遠慮なくお寄せください。ご意見は必ず、何らかの形で区に伝えて参ります。

「沈黙は現状の肯定」と、行政は捉えます。

でも一人ひとりが声を上げれば、何かが変わる可能性が、そこに生まれます。

お忙しい毎日とは思いますが、是非ともあなたの声を、聞かせてください。どうか、よろしくお願いいたします。

以上


2015年7月17日金曜日

【緊急連絡】本日の江戸川区議会「文教委員会」開催中止!

緊急のお知らせです。

先日の記事 「【速報!】状況に変化?開催中の江戸川区議会本会議で「保護者責任による補食持ちこみ」について質疑応答あり!」にて、本日13時半より「文教委員会」が開催され、「持ち込みオヤツ」に関する議論がなされるものとお伝えしました。

しかし先ほど情報が入り、本日は開催されないことになったそうです

よって本日傍聴に行かれるおつもりの方は、行かれませんよう、取り急ぎお知らせいたします。

開催されなくなった理由は、伝え聞きではありますが、「誓願や陳情が特に出ていないから」とのことです。

江戸川区内の小学校は、本日が終業式です。

来週から夏休み。長い子で、朝の9時から18時まで「すくすくスクール」で過ごします。午前中には学校のプールもあり、暑さで体力もエネルギーも消耗しがちな季節です。

この6月からの麦茶の提供再開は朗報ですが、江戸川区内各小学校のすくすくスクールでで、提供方法にかなりばらつきがあるのも事実です。恵まれた提供方法のすくすくスクールもあれば、そうではない提供方法のすくすくスクールもあります。

すくすくスクールにおける一日も早いオヤツの再開をはじめ、学童保育環境の改善を願っている保護者にとって、本日の文教委員会開催中止は、貴重な審議の場を先送りされてしまったことであり、残念としか言いようがありません。
続報は追ってお知らせしします。

2015年7月12日日曜日

【「持ち込みオヤツ」議論が江戸川区議会で進行中!】夏休みには間に合わない…けど今こそ利用者の生の声を江戸川区に伝えましょう!

◆江戸川区で働く保護者らに、突然の「福音」?
文教委員会で「オヤツ持込み」許可について議論中


6月30日の当サイト記事、「【速報!】状況に変化?開催中の江戸川区議会本会議で「保護者責任による補食持ちこみ」について質疑応答あり!」にてお知らせしたとおり、6月26日の江戸川区議会本会議で「保護者責任による補食持ち込み」についての質疑応答から、江戸川区教育委員会において『すくすくスクール学童クラブ登録における「補食」を、なんらかの形で再開する意欲がある』ことが明らかになりました。

私たちは、すくすくスクール学童クラブの「補食」が廃止されてから約2年と4ヶ月間、保護者や児童の生の声を発信し、学童クラブにおける補食事業の継続等を陳情や公開質問状、またメディアを使った情報発信という形で、訴え続けて来ました。

過去の記事(※)をお読みいただければその経緯は歴然ですが、私たち保護者のこれらの訴えは、「学童クラブ登録ではない子どもとの平等性を図る」「(すくすくスクールに来る子どもはすべて)分け隔てなくあるべきだ」という理由で、すべて却下、拒否されてきました。

※2011年2月~2014年2月 「江戸川区・学童補食の継続を願う会」 → ブログ 

※2014年2月~現在 「えどがわ学童保育フォーラム」 → ブログ / → HP(更新停止中ですが「OPINION」コーナーはぜひご一読を)

しかし今回は、「学童クラブ登録の子どもたちへの食の補充が必要である」と、補食廃止後、初めて江戸川区議会で認められる発言があったわけです。

この発言が、放課後、すくすくスクールで空腹に苦しむ子どもたち、そしてそのような環境に子どもをおかざるを得ず、働き続けることに罪悪感を感じるなど苦渋の立場に置かれてきた保護者達には、朗報であることはまちがいありません。

しかしその一方で、「おやつ」具体化の像は、まだまだ見えてきません。いつ?どんな形で?そして目の前に迫った夏休みには間に合うのか?…保護者としては、とても気になるところです。

その行く先を占うような質疑応答が、6月30日(金)に開催された文教委員会で行われました。

「文教委員会」とは、江戸川区議会の中で、「文化共育部、教育委員会に関する事項」を議論する委員会で、先日4月下旬に行われた江戸川区議会議員選挙で選ばれた議員の方のうち、9名がその任にあたられています。

委員長 : 須賀 精二区議 (自由民主党)
副委員長 : 佐々木 勇一区議(公明党)
委員 : 小野塚 礼佳(民主・維新・未来)
委員 : 伊藤 ひとみ区議(生活者ネット)
委員 : 大橋 美枝子区議(共産党)
委員 : 笹本 ひさし区議(無所属)
委員 : 伊藤 照子区議(公明党)
委員 : 竹内 進区議(公明党)
委員 : 早川 和江区議(自由民主党)

また文教委員会には、上記区議のほかに、「江戸川区教育委員会の教育長」や、すくすくスクール担当部署である「教育推進課の責任者」の方なども出席されています。

当えどがわ学童保育フォーラムの保護者らからの、また江戸川区内のほかの保護者らからの「おやつ復活」を求める数々の陳情は、ほとんどこの文教委員会に提出、「不採択」となってきました。

その文教委員会で、おやつに関して「前向きな議論」が行われたというのは、保護者らにとってまずは大いなる「福音」になるのではないか? そう考えられます。


6/30文教委員会傍聴メモ
「親の責任ですくすく補食実施」とは、具体的には?

6/30(金)に開催された文教委員会に出席された方から、その傍聴メモをいただくことができました。あくまでメモですので、一言一句正確ではありませんのでご了承ください。

伊藤区議(公明) : 本会議で社会の状況をみて、親の責任で「すくすく補食実施を検討する」という発言があったが、説明してほしい。

教育長 : 女性の社会進出によって帰宅時間が遅くなっていることを考慮し、検討する方向と考えた。区で用意するのではなく、親が食べさせたいものを持ってくる方向で、前向きに現場、親の声をきいていきたい。

伊藤区議(公明) : 昨年議論しているときの親の状況は同じであった。急に検討すると言われて狐につままれた感じ。補食の検討は、すくすく全体か学童登録のみか、どのように考えているのか。

教育長 : 学童登録のみと認識している。

昨年9月25日に教育長を拝命した。前任の教育長時代に補食廃止が提案されたが、私自身の中では、問題意識を持ち続けていた。

本会議で質問をもらったので、検討すると申し上げたが、以前から検討に値すると思っていた。教育委員にも話をしている。

伊藤区議(公明) : 当会派も言い続けてきたことであるし、前向きな検討について子供の立場で歓迎する。

他にも検討することはいっぱいある。夏休みにはすくすく一般登録でも1日過ごす子もいる()。仕切り直しをして、現場の先生に話を聞いて、納得できるように。待機児ゼロはありがたい。

教育推進課長 : すくすく登録でも、お弁当を持ってきて良いか相談を受けたうえでOKを出している。

伊藤区議(公明) : 学童登録の育成料4千円と、すくすく一般登録の差を考慮しないと、現場が混乱する。

教育長 : 2年間補食を中止したわけで、補食の希望があるとして、どうやってできるのか、やり方の課題を前向きに検討する。

5月から開始した麦茶の件は、水しか飲めない状況はなんとかしたいと思っていた。教育長の責任で出させている。補食についても同じように全体を考えて、最終的には決めさせていただく。

伊藤区議(公明) : 段取りができるなら、夏休みからにしてほしい。

大橋区議 : 年度の途中でも整えばスタートして欲しい。麦茶については学校によって運用が違い、水筒持参の学校では、水筒の中身がなくなれば麦茶を補充していて混乱しないが、水筒を持ってこない学校では、麦茶の提供が遅れていると学校があると聞く。全部のすくすくで実施されているか、実態を把握してほしい。

教育長 : いつからはわからない、現場や学校の声をきいて対応したい。

教育推進課長 : コップ持参やコップを用意するなど対応しているが、遅れているところがあるかもしれない。実施していない学校を教えてほしい。

大橋区議 : 補食の持参を自主的にやるとしても、指導員の仕事として、コップを洗う手間など人手が必要、サブマネージャーの熱意だけでは回らない。人手を増やすことをお願いしたい。

伊藤区議(生活者ネット) : 保護者の意見徴収も必要。

教育推進課長 : これから検討する。クラブマネージャーの意見なども補食を廃止した時も聞いている。

伊藤区議(生活者ネット) : 保護者に加えて子供たちの意見も聞いてほしい。保育の内容について児童福祉の観点から引き続き検討してほしい。

竹内区議 : 本会議で述べたが一番大事なのは子供にとって何が大事なのか、現場の要望をきいてできるだけ早く実現してほしい。

メモは以上です。


いまこそ保護者の声、
そして子どもたちの声を届けるチャンス

以上、お読みいただき、

 補食は、いったいいつから再開されるのか?


 まさか来年度?

 子どもは待ったなし。一日でも早く再開して欲しい。

 この夏休みには、やはり間に合わないのか?

 9時から18時という長い時間をすごすのに…

 誰を対象にするのか? 
 「学童クラブ登録」だけか? 「すくすく登録」も含むのか?

 母の就労により5時まですくすくにいるが、

 「学童登録」ではなく、「すくすく登録」で利用している。
 そういう家庭は、対象にならないのか?

 おやつは何時に食べられるのか?


 食べる時間が2年半前と同じ「5時過ぎ」では、

 「夕飯に響く」と考える家庭が多いのでは?

 せめて3時半など、一般的な「おやつの時間」にして欲しい。


 「持ち込み」とはどんな形になるのか?
 問題なく運用できるのか?

 やはり2年半前と同じ方式で、

 さらに3時半などおやつとして適した時間に
 提供するのが「学童クラブ」としては「本筋」ではないか?

持込みって…たとえばこんな形?

…などなど、江戸川区の働く保護者の皆さんは、様々な疑問が脳裏をよぎったのではないかと思います。

しかし残念ながら、江戸川区議会での議論でも、文教委員会での議論でも、現在のところ一番の当事者である「子ども」、そして保護者の意見は、これら意思決定の場に登場していません。これは、補食が廃止されてからこれまでの2年間もそうでした。

状況が変化している今、相変わらず「利用者が置き去り」のまま、様々な「大人の利害」が行き交う政治の場で議論が進んでいくことに、私たちは危惧を覚えます。

せっかく「子どもたちのために」という方向を向きつつある議論が、このままでは的外れのものになってしまわないでしょうか?

今回の「持ち込みオヤツ議論」は、これまでの議論と同様、利用者のニーズと乖離した「とんちんかんな方向」へ結論が導きだされかねない危険も、相変わらずはらんでいるのです。

これから行われる具体化への道筋を、利用者の実態を踏まえた、そして利用者の切実な声を反映した適切なものにするためには、私たち学童クラブ保護者がいま、直接、江戸川区に、議会に対して要望を届けることが必須になっています。

夏休みの開始には間に合わなくても、すこしでも早く補食の持ち込みを実現するために、意見を区に、議会に上げましょう。

いくつか方法があります。

①すくすくスクール担当部署に電話する

 教育推進課 すくすくスクール係
 03-5662-2732 / 03-5662-8132 / 03-5662-0724

②「区長への手紙(メール)」で送る

 江戸川区ホームページ「区民の声(区長への手紙)」 

区長への手紙
「区長への手紙」を、送る際は、「回答を希望する」とすることをお勧めします。

送った意見と回答もあわせて、えどがわ学童保育フォーラムまでお知らせいただければ、当ブログでで紹介させていただきます。その際は、学校や個人が特定できないよう配慮し、公開前に原稿を必ずチェックいただくようにします。

③えどがわ学童保育フォーラムに伝える

じつは当ブログには、江戸川区役所内などからも多くのアクセスがあります

つまり、今回の議論に携わっている方で、ありがたいことにこちらを見てくださっている方も、いらっしゃるかもしれないということです。

ご意見をいただければ、こちら(このブログ)で、紹介させていただきます。きっと、この件で行政や議会に携わっている皆様の、お目に留まることと思います。

メールにて、下記にお送りください。

edogawa.gakudo.hoiku.folum@gmail.com
※@マークを半角の「@」に直してからご利用ください。

上記のメールを拝見するのは、えどがわ学童保育フォーラムの保護者らです。皆さんと同じ立場の者ばかりですので、どうぞ安心してお送りください。また必ずお返事はいたします。

ご紹介の際はもちろん、上記②同様、学校や個人が特定できないよう配慮し、公開前に原稿を必ずチェックいただくようにします。

 
◆7/17の文教委員会傍聴をおすすめします!

次回の文教委員会は、今週の金曜日、7/17に行われます。もちろん傍聴もできます。可能な方は、ぜひご自身で足を運ばれてみてください。

7/17(金) 13時30分~ 江戸川区文教委員会
(江戸川区役所内・江戸川区議会・第3委員会室)

傍聴は正午から、江戸川区議会事務局庶務係(03-5662-5556)で受付
詳細は こちら(江戸川区議会サイト)



子どものおかれた状況や親の意識にかかわらず、「学童クラブ事業を利用するすべての子ども達にはおやつが必要であり、事業主が責任を持って行うべきだ」という意見もあると思います。

そのような立場からすれば、今回の「持ち込みオヤツ」は、次善の策に過ぎないという批判もあるでしょう。

しかし放課後生活の中で、この2年半、一切のカロリー補給を認められなかった子どもたちへ、今になって突然、新しい可能性が示されたのです。

よりよい決定のために、現場の切実な声が意思決定の場に届いて欲しい。そう考えます。声を届け、そして共に議会審議を見守りましょう。

私たちは引き続き、議会を見守り、情報を発信しつづけます。



2015年6月30日火曜日

【速報!】状況に変化?開催中の江戸川区議会本会議で「保護者責任による補食持ちこみ」について質疑応答あり!

当えどがわ学童保育フォーラムは、すくすくスクール学童クラブ登録における「補食(おやつ)の廃止(2013年4月から廃止)」に端を発しつつ、それ以前からの「常勤指導員の減少」「指導員全体の数の減少」など、子どもたちが置かれている放課後環境の著しい変化を、保護者として問題視してきました。

そしてこの2年半の間、江戸川区および江戸川区議会に対して現状を報告し、「おやつ」の復活を筆頭に、改善を要望し続けて参りました。

それらの希望は、未だ公には叶えられていません。

しかし、ここ数日で、状況が展開する兆しを見せて参りました。

先日の記事でご報告した通り、今年1月の「江戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」に対する江戸川区民からのパブリックコメントには、その廃止から2年以上が経過したにもかかわらず、当えどがわ学童保育フォーラム以外の保護者や江戸川区民から、多くの「補食(おやつ)復活を臨む声」が寄せられていました。

※2015年4月24日記事
【回答になってない回答がいっぱい!?】「江戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」へのパブリック・コメント、結果発表!

これらの声を、江戸川区が「聞き入れた」ということなのでしょうか?先日私たちのところに、現在開催中の江戸川区議会本会議において、「補食再開の動きがある」いうニュースが届けられました。

6月26日(金)の代表質問において、自民党・公明党の区議会議員から、「保護者の責任による補食の持込」についての質問が、教育長に対して、なされたというのです。

これに対し、江戸川区教育委員気・教育長は、「クラブマネージャー、関係者、保護者の意見を聞き、社会環境の変化を配慮しながら、前向きに検討する」と回答されたそうです。

ここでの質問は、あくまで「保護者の責任による補食の持込」ですから、この再開の動きは、残念ながら私たちが希望している形(放課後の間、保育に欠ける状況の学童クラブ登録のどの子にも、補食の“提供”を行うこと)とは異なります。

【参考】2013年3月末までは、すくすくスクール学童登録児童のうち希望者に対しては、月額1,700円の費用保護者負担で、5時以降に「補食」が提供されていました。またすくすくスクール導入以前の「江戸川区学童クラブ」では、3~4時ごろの時間帯に「おやつ」が提供されていました(有料)。

とは言えこの件が、これまでの流れとは異なる、新たな状況の変化であることに間違いはありません。

当えどがわ学童保育フォーラムの保護者は全員、平日日中は仕事をしていますので、江戸川区議会を傍聴に行くことはなかなか困難です。ですから直接聞いたわけではなく、上記も一言一句、正確なニュースではないことは、どうかご承知おきください。

さらにこの答弁がなされた翌日(6/29・月)の議会審議でも、共産党から補食について代表質問がなされるなど、「補食」がなんらかの形であれ、再開する方向で議論が行われていることは間違いないようです。

実は本日(6/30)開催される「文教委員会(※)」でも、この件が取り上げられるとの話もあります。文教委員会での議論を経て、あらに具体化するのかもしれません。江戸川区に住み、働きながら子育てをしている区民として、大きな期待を持って本件を注視して参ります。

★本日お時間のある方は、文教委員会の傍聴をお勧めします!
6/30(火) 10時00分~ 文教委員会(江戸川区役所内・江戸川区議会・第3委員会室)
文教委員会の構成議員は こちら (江戸川区議会サイト)
・傍聴は朝8時半から、江戸川区議会事務局庶務係(03-5662-5556)で受付
 詳細は こちら(江戸川区議会サイト)

子どもたちの健やかな育ちと心を、どうか議論の真ん中に。

2015年4月24日金曜日

【回答になってない回答がいっぱい!?】「江戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」へのパブリック・コメント、結果発表!

本日は少々長くなりますが、お付き合いください。

さて本年1月26日、本ブログにて下記の記事を掲載し、江戸川区のパブリック・コメントに対して意見を出しましょう、と呼びかけをさせていただきました。

■【2/2(月)〆切】江戸川区の学童クラブ事業に対し「パブリックコメント」を利用して意見・質問を送りましょう!


そして4月1日、江戸川区ホームページに、その結果が公表されました。
■江戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」の意見公募手続きの結果


結果をまとめたPDFは、こちらからダウンロードできます。
江戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」の意見公募手続きの結果
今回は、この結果について解説を加えながらご紹介いたします。

なお本題に入る前に、お伝えしたいことが2点、あります。

1. 「パブリック・コメント」とは?

通称「パブリック・コメント」、正式には「意見公募」とは、「行政機関が命令等(政令、省令など)を制定するにあたって、事前に命令等の案を示し、その案について広く国民から意見や情報を募集する(総務省HP)」もので、平成17年から新設された手続きです。国の機関はもとより、地方自治体においても国に準じて実施されています。

江戸川区でも、パブリック・コメントの募集は随時行われており、区民が行政に意見・質問を伝える貴重な機会となっています。募集は、「江戸川区ホームページ」または「広報えどがわ」などで行われています。
江戸川区ホームページ


2. 江戸川区のパブリック・コメントとしては
  「異例の多さ」の意見・質問が集まりました

今回の「江戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」の意見公募」において、集まった意見は60件。これは江戸川区のパブリック・コメントの集まり状況としては、突出した「異例の多さ」と言えます。

では通常、江戸川区のパブリック・コメントでどのくらいの意見が集まっているものなのでしょうか?
過去の様々なパブリック・コメントの集まり状況は、「江戸川区 パブリック・コメント 結果を公表している案件」のページで、案件をひとつひとつ開いて見ていくとわかります。

本日時点で、時系列的に上のほうにある案件を順に開いて見ていきますと、下記のような状況です。そのほとんどが、「意見0件」または数件と言う状況です。

実施日
H27年3月 平成27年度江戸川区食品衛生監視指導計画(案)の意見公募  意見8件(5名)
H27年3月 「エコタウンえどがわ推進計画見直し(案)」の意見公募  意見0
H27年3月 江戸川区実施計画(案)の意見公募 意見5件(2名)
H27年3月 「江戸川区住宅等整備事業における基準等に関する(中略)~」に関する意見募集 意見0
H27年3月 「第4期江戸川区障害福祉計画(案)」の意見公募 意見152件(370名・2団体)
H27年3月 江戸川区介護保険事業計画等改定に(中略)~意見公募 意見63件(50名・1団体)
H26年12月 「特定個人情報保護評価書(案)(地方税に関す(中略)~)」の意見公募  意見0
H26年12月 「特定個人情報保護評価書(案)(住民基本台帳(中略)~」の意見公募  意見2件(1名)
H26年9月 第二次江戸川区学校教育情報化推進計画(案)の意見公募  意見0
H26年3月「江戸川区新型インフルエンザ等対策行動計画(案)」の意見公募  意見0
H25年4月「江戸川区みどりの基本計画(案)」の意見公募  意見5件(5名)

障がい者福祉、および介護に関する案件のみ突出した数を示しています。

よって今回のパブリック・コメント「60件」というのは、異例の数の多さであり、区民の関心の高さが伺えます。

しかも60件のうち、なんと半分近くの「27件」が、すくすくスクールに関する意見・質問となっています。

さて、いよいよここから本題です。

こちらからダウンロードできる、「江戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」の意見公募(パブリック・コメント)手続きの結果について」という文書を、可能な方はぜひプリントアウトして、比較しながらお読みいただければと思います。
戸川区子ども・子育て支援事業計画(案)」の意見公募(パブリック・コメント)手続きの結果について

なお以下に記載の文章のうち、【区民からの質問】【江戸川区の回答】の部分については、上記文書からのそのままの抜粋であり、当会では一切、手を加えていません。
(ただし【コメント】との関連性を示すために、「下線」を入れている場合があります)

そして、その下の【コメント】の部分が、当会による解説等となっております。

また特にコメントのない質問に関しても、そのまま掲載させていただきました。

すくすくスクール(学童クラブ)に関する質問は、「質問番号34」から、始まっています。上記文書の7ページ目からご覧ください。

◆質問34
【区民からの質問】
すくすく利用者の親は、年間500円の保険料で子どもを預かってくれる無料の託児所という認識。学童利用者は、お金を払って確保している生活の場という認識で、大きな認識の差がある。

【江戸川区の回答】
「すくすくスクール事業」は全児童の健全育成事業として実施しております。放課後、全ての児童が学年を超えて一緒に過ごし、地域の関わりもいただき、人とのふれあいの中で豊かな心を育むことが目的です。

登録や保護者の就労等に関わらず、放課後や学校休業日に児童がどう過ごすかということに重点を置き、コミュニケーション力や発想力、生きる力を育むよう育成・支援してまいります。

【コメント】
おそらく質問者の方は、「生活の場」を必要とする就労家庭のニーズを述べておられると察しますが、これに対し、「コミュニケーション力や発想力、生きる力をはぐくむ育成支援の場である」とのみ、回答しています。

質問者の質問に、答えていない回答です。

質問35
【区民からの質問】
すくすくスクールでは仕事との両立が難しく、学童の機能が事実上ないように思える。

【江戸川区の回答】
「すくすくスクール事業」は、全児童の健全育成事業として実施しております。放課後、就労等により家庭で適切な保護を受けられない児童を対象にした学童クラブ登録もすくすくスクールの中で行っています。

【コメント】
これも質問者の方は、「(現状のすくすくスクール学童クラブでは)仕事との両立が難しい」という現状を訴え、改善を要望をしていると思われます。

しかしこれも、質問者の質問に答えていない回答です。

◆質問36
【区民からの質問】
すくすくスクールを利用できる時間が短い(同様意見他3 件)。

【江戸川区の回答】
保護者が留守になる時間全てを補う事業ではないと考えております。

【コメント】
まず質問者の方は、「時間が短い」と述べておられ、江戸川区の回答にある「留守になる時間すべてを補ってほしい」とは質問していません。

どうやらこれは、「質問が相当省略されている、あるいは「同様意見」としてまとめられているため、質問者の意図が見えない形になっているのではないか?」 当会はそう考えました。

そこで各所に問い合わせをした結果、「同様意見」と記載された中の質問者の方、お一人から「質問の原文」をいただくことができました。

《質問原文》
『今回の子ども子育て支援計画(案)によれば、フルタイム就労する母親が増加する一方、日常的にこどもをみてもらえる祖父母などの親族、友人知人がいる家庭の割合は22.3%に過ぎないという結果です。

NHKの国民生活時間調査(2010年)では、通勤時間が東京圏では往復1時間37分となっており、フルタイム就労の場合、現在の学童クラブの終了時間には、親の迎えが間に合わないケースが平均的と考えられます。

昨今多発する凶悪事件の被害者になられた児童は、親の迎えがある幼児ではなく、ほぼ全てが学齢期児童であること、江戸川区内における不審者情報の多発を考えると、大人の保護がシームレスに行える環境がぜひとも必要になっています。

学童クラブ終了後はファミリーサポートの利用をと区の窓口は案内しますが、ファミリーサポートの充足数は現状でも不足しているうえ、今後はさらにニーズが増加するとの予想です。

従って、行政が責任を持って必要数を充足するか、学童クラブの終了時間延長などの措置がなければ危険の放置と考えます。この状況に対して区の方針をお伺いしたく存じます』(原文ここまで)

上記の長い質問が、なんとほんの一行、「すくすくスクールを利用できる時間が短い」という質問に省略されているわけです。

質問原文を、すべて掲載とは言いませんが、「質問者の真の意図・指摘を見えなくなるまで省略した意図」とは何か?気になるところです。

なお現状、すくすくスクールの開所時間は「9時」です。

通常の登校日ならともなく、夏休みの一日預かり日など「9時開所」では、都心の企業などに9時までに出社する保護者には間に合わない時間です。

「せめて夏休みだけでも8時、8時半から開所してほしい」という就労家庭のニーズは当然のごとくあり、過去幾度となく、「区長への手紙」や「陳情」など様々な手段をで江戸川区に伝えている経緯があります。それは単に、省略された質問文の「利用できる時間が短い」という言葉だけでは表しきれない、「就労家庭の切実な声」なのです。


★参考情報★

夏休みなどの「8時半開所」については、こちらの記事でご紹介していますが、江戸川区の予算委員会で、すくすくスクール担当部署責任者(教育推進課)が、「職員は8時半出勤のため、早く来た児童を中に入れないわけではない。柔軟に対応している」という主旨の発言をされております。

もしお困りの方は、すくすくスクール担当部署、もしくはお通いのすくすくスクールなどにお問い合わせいただければ、「柔軟に対応」していただけるのではないでしょうか。



◆質問37
【区民からの質問】
事業計画(案)の放課後児童健全育成事業について、すくすくスクール事業以外の学童すなわち民間などを指し、すくすくスクール事業以外は児童福祉法に準拠し、すくすくスクール事業は児童福祉法に準拠しないということか。

【江戸川区の回答】
すくすくスクール事業は児童福祉法によらない江戸川区独自の事業として、これまでと変わらず実施していきます。
すくすくスクール事業については1月20日号の広報えどがわでご紹介しております。

【コメント】
「これまでと変わらず実施しています」と回答されていますが、これは疑問が残ります。

なにしろすくすくスクール事業が、法的に正式に「児童福祉法によらない江戸川区独自の事業」となったのは、つい昨年、平成26年の10月に江戸川区議会で「すくすくスクール事業条例」が成立した時点から(しかも条例の施行は平成27年4月、つい今月から)、だからです。

※参考記事 
2014年10月28日 【 ~拝啓・江戸川区議会議員の皆様~ 】それでも貴方は今日の本会議で、「すくすくスクール事業条例」の可決に【賛成】しますか?

この「すくすくスクール事業条例」成立の以前は、江戸川区の「学童クラブ」は、「厚労省の定める児童福祉法に則っていなくてはならない」はずでした。

しかし「児童福祉法の下」の学童クラブであったにも関わらず、おやつをはじめ学童保育の機能が次々と消滅していったことを、私たち保護者等は問題視し、指摘を続けていたわけです。

「すくすくスクール事業条例」は、多田正見区長が発議し、これを江戸川区議会が承認しました。

これにより、児童福祉法の基準にあわない学童クラブを定めた「江戸川区独自の条例」が法律上、正当なものになったという経緯があります。

ですので、すくすくスクール導入された11年前から平成27年3月31日までは、児童福祉法によった学童クラブでなければならなかったはずなのに、「区民に正式に告知することなく、実はそうしてこなかった」ことを、江戸川区はここの回答で明言しています。


◆質問38
【区民からの質問】
事業計画(案)の学童クラブ事業について、「希望者は全員受入れ可能」となっているが、ここでは全校生徒の予定人数が反映されており、実際に18 時まで保育が必要な人数の予測がされていない。

【江戸川区の回答】
18時までにおいても希望者は全員受け入れ可能です。

【コメント】
質問者の方は、「(学童クラブとしての)保育の質が確保できるだけの集団の大きさ」があるものと想定して、このような質問をされていると察します。

しかし江戸川区は、「全員受け入れ可能」と繰り返すのみであり、これも質問者の質問に答えていない回答です。

「全員受け入れ可能」という言葉。これは、すくすくスクールの広報でよく見かける言葉です。

これは、下記のような言い方をされることもあります。

「待機児ゼロの画期的な学童保育」

「希望者全員受け入れ可能の学童保育」

「全入(ぜんにゅう)の学童保育」


「全国初!」をうたい「全入」の学童保育を誇る、東洋経済の記事(2013年11月25日)

『脱常識!江戸川区のすごい「学童保育」~「つまらない」「入れない」の常識を覆す』


「全員受け入れ可能」…これは言い換えれば、「どれほど詰め込みになっても気にしない」ということです。

これに関する実際の保護者の意見等は、えどがわ学童保育フォーラムホームページ『現役「すくすくスクール」の、江戸川区ママたちが驚いた!「学童保育」の常識を覆す  脱現実! 東洋経済のすごい「記事」』で、ぜひご覧ください。
えどがわ学童保育フォーラムホームページ『現役「すくすくスクール」の、江戸川区ママたちが驚いた!
「学童保育」の常識を覆す  脱現実! 東洋経済のすごい「記事」』

◆質問39
【区民からの質問】
学童クラブの補食を復活してほしい(同様意見他10 件)。

【江戸川区の回答】
保護者の自主運営である補食の委託をお受けすることは考えておりません。

【コメント】
これも、質問に対する回答になっていないと考えます。

江戸川区すくすくスクールでは、平成24年度から「補食(おやつ)」が廃止されました。

この復活を願う保護者の活動に関しては、「江戸川区・学童補食の継続を願う会」のブログをご覧ください。

江戸川区・学童補食の継続を願う会 (2013年2月~2014年2月:現在更新停止中)

現在、東京23区内で「おやつ」がない学童クラブは、なんと江戸川区だけです。

江戸川区と同じ「全児童対策事業」を取り入れている品川区の「すまいるスクール」は、通常時はおやつがありませんが、学童クラブの子どもが一日過ごすことになる夏休みなどに限っては、「おやつの持ち込み」を許可し、就労家庭のニーズに応えています。

また江戸川区は、あくまで「補食(おやつ)は保護者の自主運営である」と、繰り返しています。

本来、おやつの提供は江戸川区が対応すべきことではない、保護者がやりなさい、ということです。

しかしこの「自主運営」については、江戸川区の学童クラブで補食が廃止になった平成24年度以降、「自主運営」に向けて動きを起こしたいくつかの小学校の保護者に対して、江戸川区は下記の条件が必須である、これができなければ自主運営は認めない、と提示しました。

①すくすくホームルームで食べることは禁止。
 食べる場所を別途確保すること。
 (学校内を使用する場合は、自分たちで学校と交渉すること。いったん下校して学校外で食べる分には構わない)

②子どもたちへのおやつの配布や管理(見守り等)を、
 すくすくスクールの職員は行わない。
 保護者などが行うこと。

これは就労している保護者にとって、「とうてい不可能」な条件であり、非現実的です。

平成24年度からのおやつ廃止以降、水道水だけで18時まで空腹をしのいでいる子どもたちをなんとかしたい!と、自主運営に向けて動き出した各地の保護者らの活動は、この江戸川区の条件提示で、すべて頓挫を余儀なくされました。

まさに就労家庭のニーズから、目をそむける回答と言えます。

成長期の子どもにとって、適切な時間の適切な補食は、心と身体の成長に欠かせないものであることは、国も認めています。

放課後児童クラブにおいて「おやつ」を適切に提供することの必要性は、平成27年3月に厚労省から発表された「放課後児童クラブ運営指針(案)」において、「実施すべきこと」として明確に位置づけられています。

なぜ江戸川区の子どもたちだけが、18時までおなかを空かせて親の帰りを待つことになるのか? 江戸川区在住の就労家庭としては、大いに疑問を感じると言わざるを得ません。

◆質問40
【区民からの質問】
すくすくスクール事業の常勤サブマネージャーの確保について、今後の方針を教えてほしい。

【江戸川区の回答】
すくすくスクール指導員の非常勤化の考えに変更はありません。

【コメント】
ここの回答に、驚くべき発見があります。

江戸川区が、すくすくスクールの指導員を「非常勤化する考え」と言うものを、公文書で正式に表明したのは、これが初めてではないでしょうか。

「退職者不補充の方針である」との説明は、かつて一部の保護者になされたこともあるようですが、区民は繰り返し常勤指導員の必要性を訴えてきており、常勤指導員がぎりぎりまで減少した後は、常勤指導員の育成が再び始まる可能性に期待していました。

しかし実際に、すくすくスクールで常勤の正規職員を不採用となってから、すでに11年が経過しています。

◆質問41
【区民からの質問】
すくすくスクール事業の活動場所について、定員がないために子ども達が過密状態になってしまう懸念があるが、今後どのように対応されるのか。

【江戸川区の回答】
すくすくスクール事業は、空き教室の活用ではなく、学校施設全体を活用します。放課後は校庭(雨天の場合は体育館)を中心に活動しますので、充分な広さを確保していると考えております。

【コメント】
「学校施設全体を活用」は、本当でしょうか?

例えば、4時間授業で13時半頃にすくすくスクールに来る1年生は、高学年の6時間目が終わる15時半過ぎまで、校庭や体育館はほぼ使えません(体育の授業等がある)。

ほか、学校により相当の差がありますが、「授業で使うため」「式典で使うためその準備」「運動会の準備」「クラブ活動のため」「見守りの職員数が足りないため」、さらには「夏休みの間は改修工事の機材置き場になるため」等々、様々な事情ですくすくホームルーム以外の場所の使用は制限され、江戸川区の誇っている「学校施設全体の活用」が、現実には実施されていないすくすくスクールは多くあります

また、学童クラブ登録したある1年生保護者から、こんな話も伺いました。

「入学前、学童登録時に職員の方に聞いたら、“すくすくスクールでは、図書室も使えます”という話があってほっとしたんです。本好きなうちの子は、雨の日などは、子どもがあふれかえって、ひじょうに騒がしいすくすくスクールホームルームではなく、図書室で静かに読書をしてすごせるなら、親としてとても安心できるからです」

しかし入学し、新学期が始まっても、すくすくスクールでいっこうに図書室を利用している様子がなかったとのこと。

その方は、心配になって先輩の保護者に色々聞いてみたら、昨年度は実際に図書室にすくすくスクールの児童が入れたのは、なんと

「すくすくスクールでの図書館の利用は一年間に、わずか2回」
「時間にして1回2時間程度」
「しかも通常時ではなく、夏休みの図書室開放日だった」

と知り、「すくすくスクールは学校施設全体を活用」という江戸川区の触れ込みに、大いに疑問を感じた…とのことでした。

このように、「学校全体をいつでも自由に使っているかのような」江戸川区の回答は、現実に即しているとは言い難いものです。

これに関する実際の保護者の意見等も、えどがわ学童保育フォーラムホームページ『現役「すくすくスクール」の、江戸川区ママたちが驚いた!「学童保育」の常識を覆す  脱現実! 東洋経済のすごい「記事」』で、ぜひご覧ください。

またこの質問に関しても、質問がどうやら相当、省略されているのではないかと思われたため、ある保護者の方に質問原文を投稿いただきました。ご紹介しましょう。

《質問原文》
『すくすくスクール事業においては、学校の空き教室を活用するとされています。

しかし、近年の少子化に伴う学校統合に伴い、一部の小学校ではむしろ児童数が増え、学校運営に必要な教室が増加しこれに伴って空き教室が減る学校が実際に現れています。

すなわち、児童数が多い為に利用者が多い学校ほど、すくすくスクールに使用できる空き教室が減るという矛盾した状況に拍車がかかっています』(原文ここまで)

『学校統廃合で児童数が増加、空き教室が減り、すくすくスクールに充当するスペースがむしろ減っている学校もある』

質問のこの部分は江戸川区により省略され、回答がなされていないことがわかります。

◆質問42
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、学童クラブ事業が児童福祉法外のものとなり、区条例で運営されるなかで、どのように運営されるのか。

【江戸川区の回答】
厚生労働省令の職員が複数でそのうち一人は有資格者という職員配置ではなく、全てのすくすくスクールに複数の有資格者を配置するとともに、臨時職員、ボランティアなど多くの大人が関わる体制を整えていきます。

【コメント】
一度読んだだけでは、この回答文は、理解が困難でした。
みなさんはいかがですか?

まず江戸川区の回答にある、「厚生労働省令」について、正確にご紹介しましょう。

「厚生労働省令」では、まず子ども集団の規模を定義しています。

それは、「職員と個々の子どもが信頼関係を築ける規模」として、職員一人あたり「おおむね40人以下」とされています。

江戸川区の場合、この点についての考慮はありません。

次に「有資格者」の部分ですが、江戸川区が回答している「有資格者」とは、具体的には「保育士、教員、教育学士、社会学士、心理学士等」を指しています。

「保育士」「教員」はよく知られる資格ですが、その他の「○○学士」とは、主に4年制大学を卒業した者に自動的に付与される資格を指します。例えば、4年制大学の社会学部を卒業すれば、自動的に「社会学士」の有資格者となります。

これが、江戸川区のすくすくスクールが求めている、職員の「資格」です。

いっぽう厚労省の言う「有資格者」とは、少々分かりにくいのですが、「(江戸川区と同様の)資格を持った者」、あるいは「2年以上放課後児童健全育成事業に類似する事業に従事した者」であって、加えて「市町村長が適当と認めた者」、さらに「都道府県知事が行う研修を修了した者」でなくてはならない、と定義しています。

さらに、放課後の児童の健全育成を目指し、これに関わる専門資格の新設も視野に入れて検討を重ねており、現状では放課後児童育成について、独自課題を含む研修を指導員に受けさせようとしています。

ようは国の方針として、今後「放課後児童育成のプロ」養成に力を入れようとしているのです。

※参考情報
厚生労働省 「放課後児童クラブの質の向上のための研修企画検討会(「子育て支援員(仮称)研修制度に関する検討会」専門研修ワーキングチーム(放課後児童クラブ)」

ただし江戸川区は、この「放課後児童育成のプロ」育成の流れに参加せず、「江戸川流」を貫く可能性が高いと予想できます。

なぜなら「すくすくスクール学童クラブ」に関しては、昨年10月の江戸川区議会における「すくすくスクール事業条例」可決後、「児童福祉法適用外」となったからです。

よって、現状では、すくすくスクールの指導員は上記研修の対象とならない(研修を受けないことを江戸川区は選択する)可能性が高いと予想されます。

さらに江戸川区の回答は、質問に対する正確な回答になっておらず、ただ「多くの大人が関わる体制」という茫洋とした回答であり、具体性を欠いていると言えるでしょう。

◆質問43
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、区条例で運営されるなかでもこれまでの説明の通り指導員が学童クラブの児童に必要なアプローチを行っていくと理解してよいか

【江戸川区の回答】
学年が上がってもなお職員と保護者が連絡を取り合うことが子どもの自立において最善の方法とは考えておりません。連絡帳に限ることなく、子どもの成長や自立に応じて保護者との連絡方法を変えていき、最終的には親子間の約束で参加(下校)時間を児童自らが確認できるよう支援していきます。

【コメント】
質問と回答の整合性がなくちぐはぐであり、理解が非常に困難な項目です。

質問者の方は、「必要なアプローチを行ってくれるのか?」と聞いていますが、江戸川区は「連絡帳(連絡方法)」に限った回答をしています。

これはもしや、質問がまた「省略」されすぎているのではないか…?そんな疑問が湧きました。

そこでまた、この質問の「原文」を送っていただきました。

《質問原文》
『学童クラブのすくすくスクール統合に際し、2003年11月に行われた父母らへの説明会が行われました。

その際の区の説明では、児童の心のケアについては実績と自信がある、という明言があり、学童クラブの子どもたちについては毎日通い続けられるように保護者と連絡を取り合いながら見守り、生活の様子については、保育園のようにはすべてのこどもに詳しく記録を書くことはできないが、連絡帳で知らせるとあります。

学童クラブの子どもについては指導員は家庭状況をよく把握し、今まで通りこどもに関わって行くとあります。

すくすく事業条例の施行下でもこれまでの説明のごとく指導員が学童クラブの児童に必要なアプローチを行って行くと理解してよいでしょうか』(原文ここまで)

このように原文を拝見すると、江戸川区の回答の意味が、はじめてわかります。

質問を省略することで質問者の意図を失わせたものの、省略の仕方が、いささか不適切だったようです。そして回答は、省略された原文をベースに作成してしまったため、このようなちぐはぐなQ&Aとなった、ということがよくわかります。

◆質問44
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、学校の設備の違い等により、子どもが過ごす環境は、学校によって大きく違うのが実情である。区条例で運営されるなかで均一化する努力はされるのか。

【江戸川区の回答】
学校規模の違いはあっても、全校で充実した放課後が過ごせるよう学校連携、地域連携を図ってまいります。

【コメント】
質問者の方の意図としては、学校により対応がバラバラ(現場運用任せ)のため、学校によっては「充実した放課後が過ごせていない現実がある」と見受けられますが、それに対する回答となっていないのではないでしょうか?

これも、質問の原文が必要です。先の質問者と同じ方でしたので、原文をいただきました。

《質問原文》
『学童クラブのすくすくスクール統合に際し、2003年11月に行われた父母らへの説明会が行われました。

その際の区の説明では、くつろぐための時間の確保、学校の大きな空間を借りることでの空間と安全は確保できるとあり、全区的にサービスを均一化したいとの説明でした。

また、2013年11月25日付けの東洋経済の多田区長インタビューでも、校舎を開放することによる管理上の問題は学校の先生が責任を負う必要はなく、行政がすべての責任を負うと述べています。

しかしながら実際には、学校の設備の違い等により、毎日学童クラブ事業に行かなければならない子どもが過ごす環境は、学校によって大きく違うのが実情です。

たとえば、ほぼ毎日図書館が利用でき、静かに過ごせたり宿題をやってから遊びをはじめるといった、学童のこどもにとって大切な生活リズムの形成が可能な学校もある一方、まったく図書館や静かにすごせる空間がなく、学童の子どもが毎日放課後に行っていなければ生活がまわらない、生活上必要な活動ができない状況にあります。

このような学校格差、環境の不十分さをよい方向で均一化する努力は、すくすく事業条例下で行政は行う予定でしょうか』(原文ここまで)

これまでとおなじく、質問者の意図に対する、誠意ある回答になっていないことがよくわかります。
「管理上の問題は行政がすべて責任を負う」と語る東洋経済の記事(2013年11月25日)

『脱常識!江戸川区のすごい「学童保育」~「つまらない」「入れない」の常識を覆す』




◆質問45
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、集団生活に障害がある児童の受け入れについては、今後もこれまでと同じ方針と理解してよいか。

【江戸川区の回答】
集団生活の中で児童が楽しく過ごせるよう保護者と参加方法について相談し、必要があれば保護者に代わるヘルパーなどの大人と参加していただきます。

【コメント】
省略された質問文では、「これまでと同じ方針」が何であるのか?まったくわからなくなっています。

これも「質問の原文」をいただくことができましたので、ご紹介します。

《質問原文》
『学童クラブのすくすくスクール統合に際し、2003年11月に行われた父母等への説明会が行われました。

その際、集団生活に障害がある児童の受け入れはという質問に対し、『いままで通り親とよく相談し、必要に応じて職員を加配する』との説明がされました。すくすく事業条例化の今後も、同じ方針と理解して宜しいでしょうか?』原文ここまで)

このように原文を読むと「これまでと同じ方針」とは、「集団生活に障害がある児童の受け入れについては、いままで通り親とよく相談し、必要に応じて職員を加配する」ことであったことがわかります。

しかし、このように2003年当時は「職員を加配して受け入れる」と言っていましたが、いつの間にか「集団生活に障害のある児童は、(保護者に代わる)ヘルパーなどの大人と一緒にすくすくスクールに参加する」ことに、なっています。

これは、一体いつ、変更になったのでしょうか?

また、その方針の変更は、区民にはいつ告知されたのでしょうか?

大いに疑問が残る回答となりました。

現実的に、就労している親が、我が子のヘルパーとしてすくすくスクールに一緒に参加することは、ほぼ不可能でしょう。また、別途ヘルパーなどを雇用して一緒にすくすくスクールに参加させるには、費用等の問題で難しい家庭が多いのではないでしょうか。

◆質問46
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、災害時においてはどの部署が開所の判断をし、どのように学童クラブ事業の利用者へ連絡するのか。

【江戸川区の回答】
台風などの災害時には学校の対応に準じます。これまでと同様、江戸川区教育委員会事務局教育推進課が判断し、通知や電話、学校連絡メール、ツイッターなどでお知らせします。

◆質問47
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、以前冷蔵庫は必要に応じて設置すると説明があったが、今後も継続されるのか。

【江戸川区の回答】
これまでと同様です。

【コメント】
「これまで」が何を指すのか、不明であり、回答になっていないと考えます。また「冷蔵庫の必要性」は誰が判断するのでしょうか?

◆質問48
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、大きな事故にはスタッフが救急車に同乗すると思うが、今後も同じ方針であるか。

【江戸川区の回答】
これまでと同様です。

【コメント】
「これまで」が何を指すのか、不明であり、回答になっていないと考えます。

◆質問49
【区民からの質問】
すくすくスクール事業の区条例において、区長はすくすくスクール事業の登録取り消しまたは停止をすることができるとあるが、これらはどのような状況を想定しているのか。

【江戸川区の回答】
集団生活に支障がある場合を想定しています。

【コメント】
先般の「質問45」と密接に絡んだ内容です。

これにより、障害のある児童の保護者は、就労を継続することを困難にしているという現状があります。

◆質問50
【区民からの質問】
全児童対策は指導員の負担が大きいため、国基準の学童保育を行ってほしい。

【江戸川区の回答】
「すくすくスクール事業」は全児童の健全育成事業として実施しております。放課後、全ての児童が学年を超えて一緒に過ごし、地域の関わりもいただき、人とのふれあいの中で豊かな心を育むことが目的です。

登録や保護者の就労等に関わらず、児童が一緒に過ごせることに、全国から高い評価をいただいており、視察が相次いでいる状況です。

【コメント】
江戸川区では、昨年あたりから「すくすくスクールへの視察の数の多さ」を広報することに力を入れ始めており、江戸川区議会のホームページでも、その内容と数などを公表し始めました。

※参考情報 江戸川区議会・視察受け入れ状況

しかし私たち区民が知りたいのは、「視察の数」、それだけではないのです。

すくすくスクールを視察した結果、「江戸川区方式(すくすくスクール方式)を、実際に導入した自治体の事例」が、実際にどれくらいあるのか? 

視察し、色々調査した結果、「江戸川区方式(すくすくスクール)を採用することをやめた自治体もあったはずです。

この数は、視察した自治体などのうち、何割くらいなのでしょうか?

ここに、興味ある情報があります。

厚労省は、「全児童対策事業」と学童保育事業を一体化したモデル事業を定め、その自治体を発表しています。

しかし、「全児童対策事業」の先駆けであり、全国から視察が相次いでいるはずの江戸川区の「すくすくスクール」は、モデル自治体に選ばれていないのです。

これについての江戸川区の見解を、ぜひお聞きしたいものです。

◆質問51
【区民からの質問】
すくすくスクール事業について、専門的な知識をもった学童指導員を配置してほしい。

【江戸川区の回答】
すくすくスクール指導員は全員有資格者です。学童クラブ時代より職員の配置は増やしています。

【コメント】
ここで江戸川区がいう「有資格者」とは、「保育士、教員、教育学士、社会学士、心理学士等」を指しています。詳しくは「質問42」をご参照ください。

また「学童クラブ時代より職員の配置は増やしている」との回答ですが、問題は単に数ではなく、「子どもの数」に対する「職員の数」という「比率」です。

しかし江戸川区は、江戸川区民が繰り返し質問を行っても、その具体的な比率の数値を明らかにしません。上記でもそうですが、「適正な配置比率である」という回答のみを繰り返すのみとなっています。(質問42もご参照ください)

◆質問52
【区民からの質問】
①区条例で行われる「すくすくスクール事業」は、国の基準と同等または上回る基準が提供されるのか。

②「放課後子ども総合プラン」(26 文科生第277 号、厚児発0731 第4 号)との整合性について、江戸川区の方針を伺いたい。

③前項の、「一体型の放課後児童クラブ及び放課後子ども教室」という国の方針に対して、独自事業とする意味合いを伺いたい。

④放課後児童クラブの基準が「おおむね10 歳まで」という項目が国の指針で変更になったが、その対応策について伺いたい。

【江戸川区の回答】
①厚生労働省令では、職員は複数、そのうち1名は有資格者としています。江戸川区では、全校複数の有資格者を配置しています。また、定員40名程度とする国基準に対し、江戸川区では希望すれば誰でも登録できる事業としています。

②「放課後子ども総合プラン」の前身の「放課後子どもプラン」は、江戸川区をモデルに厚生労働省と文部科学省が打ち出したものであり、江戸川区が先に実施していると考えております。

③国のプランでの一体型や一体的とは、全児童対策の児童は学童クラブの部屋に入れないなどの考え方であり、登録に関わらず児童は一緒に過ごす本区の考え方とは相いれない部分があるため独自事業とします。

④国に先立ち、10年前より本区では1年生から6年生までに拡大しています。


【コメント】
質問42と同内容となっていますので、そちらをご参照ください。

②これも、質問に対する回答になっていないと考えます。

「全児童対策の児童は、学童クラブの部屋に入れない」とは、国のプランは言っていません。
「全児童対策の児童」とは、江戸川区で言えば「すくすく登録(一般登録)」の児童のことです。

ですので、これをもって「国のプランは不適切である」という江戸川区の主張は根拠のないものと言えます。

◆質問53
【区民からの質問】
①学童クラブ(旧制度)を利用して仕事と子育てを両立できた親として感謝しているが、現行制度の概要がつかめない。広報を強化してほしい。

②学童クラブの民間事業者への委託については、自治体が主体で、民間事業者には側面からの協力という立場を重視してほしい。

【江戸川区の回答】
①広報の内容充実を図ってまいります。
②全てのすくすくスクールについて、区の直営事業として行っております。

◆質問54
【区民からの質問】
常勤指導員の増員や学校規模による不公平のないようにしてほしい。

【江戸川区の回答】
学校規模の大小はありますが、全てのすくすくスクールにおいて学校施設全体を活用する考えです。

【コメント】
学校施設全体がいつでも自由に使えるかのような表現は、すくすくスクールの現状に即していないと、保護者は感じています。質問41をご参照ください。

◆質問55
【区民からの質問】
学童クラブ事業について、子供が行きたいと思える場所、学校の勉強を深められる場所になってほしい。

【江戸川区の回答】
学年に応じた子どもの自立を最優先に考えております。遊びや学び、人とのふれあいの中で豊かな心を育む事業と考えております。

【コメント】
これも質問に対する回答になっていません。

質問34、質問35と絡んだ内容ですので、そちらをご参照ください。

◆質問56
【区民からの質問】
学童クラブについて、学校による差があるなどの不安がある。働く家庭が安心できるようにしてほしい。

【江戸川区の回答】
「すくすくスクール事業」は全児童の健全育成事業として実施しております。放課後、全ての児童が学年を超えて一緒に過ごし、地域の関わりもいただき、人とのふれあいの中で豊かな心を育むことが目的です。
登録や保護者の就労等に関わらず、児童が一緒に過ごせることに、全国から高い評価をいただいており、視察が相次いでいる状況です

【コメント】
これも質問に対する回答になっていません。

質問34、35、50と絡んだ内容ですので、そちらをご参照ください。

◆質問57
【区民からの質問】
学童クラブの場は、子供が親を待つ場ではなく、クリエイティブな生活の場であってほしい。

【江戸川区の回答】
地域の連携、学校との連携により、学校や家庭ではできない学びや遊び、ふれあいを実現しています。

◆質問58
【区民からの質問】
すくすくスクールについて、春江小学校の活動の広さに懸念がある。

【江戸川区の回答】
春江小学校は学校改築工事を行っており、校庭や活動場所の制限がありご不便をおかけしていましたが、今年4月から新校舎で過ごします。

◆質問59
【区民からの質問】
学童クラブについて、大勢のすくすく登録の子どもと一緒に遊んでいるため安全面に不安を感じる。指導員の増員を検討してほしい。

【江戸川区の回答】
「すくすくスクール事業」は全児童の健全育成事業として実施しております。放課後、全ての児童が学年を超えて一緒に過ごし、地域の関わりもいただき、人とのふれあいの中で豊かな心を育むことが目的です。今後も地域や保護者との連携強化を図ってまいります。

【コメント】
これも質問に対する回答になっていません。就労する保護者のニーズに、真摯に回答していない姿勢が見受けられます。

◆質問60
【区民からの質問】
学童クラブ事業について、今後どのように事業展開されるのか。「民間事業者との連携を図る」とこれまでにない記載があり、不安が募る一方である。

また、「希望者は全員受け入れ可能」と記載されてはいますが、現在の現場においてはさまざまな制限がなされており、これらの実情から考えるとこの実現は容易ではないかと思う。

【江戸川区の回答】
児童福祉法の改正により、市町村、社会福祉法人以外の者が放課後児童健全育成事業を行うことができるとなりました。そのことにより市町村が基準の条例を定めることになりました。

また、事業を行う者に対し、報告を求めたり指導を行うこととあり、総合して連携を図るとしています。学童クラブ事業を含むすくすくスクール事業は、現在もこれからも希望者は全員受け入れる方針です。ただし、すくすくスクールに参加することが子どもにとってどうかという視点で、参加方法を保護者と相談することはあります。

【コメント】
「『すくすくスクールに参加することが子どもにとってどうか』という視点で、保護者と相談することがあります」とは、実際にはどういう意味なのでしょうか?

具体的に「どういう子ども」を指して、「保護者と相談することがある」のでしょうか?

すくすくスクールに参加できないことで、就労の継続が困難になる家庭があるのではないでしょうか。

パブリック・コメントに関する当会の見解は、以上です。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。